今週(10 月20日~24日)における為替
今週(10 月20日~24日)における為替(特にポンド/ドル、ドル/円)、およびそれを取り巻く主要なマクロ(英国・米国)材料について、整理・補足しつつ、自分なりの展望をお伝えします。前提として、マーケットに既知/織り込み済みの事実と、今週「出る」経済指標・イベント双方を勘案しています。
✅ 確認しておきたい前提材料
・米ドル関連
-
米国では、例外的に今週「9月の消費者物価指数(CPI)」が発表される見込み。市場予想として前年比+3.1%という数字が挙げられています。これは前月の+2.9%から上振れの可能性を含んでおり、上振れすればインフレ懸念再燃=政策金利の下げ余地縮小=ドル買い要因となります。 (Investopedia)
-
また、Donald Trump米大統領が、対中貿易交渉が「順調に進んでいる」との見方を伝えており、これがドル買い材料として意識されています。
-
他方で、雇用・景気の不透明感(政府機関の一部閉鎖継続、雇用増勢の鈍化など)もあり、ドルが売られやすい条件も併存しています。 (Reuters)
・英国・ポンド関連
-
英国では、8 月時点で前年比CPIは3.8%。(国家統計局) 中央銀行(Bank of England)は9月に「ピークで4%近辺になる」との予想を示しています。 (イングランド銀行)
-
ただし、足元では景気停滞・インフレ下振れリスクも意識されており、ポンドの上方向材料はやや限定的になっています。
-
また、日本では、21日召集の臨時国会で新首相が選出される可能性が高まっており、仮に新首相が誕生すれば「円売り/ドル買い」の動きが出る可能性あり、ドル/円が底堅くなるという見方があります。
📌 今週注目の経済指標・イベント
英国
-
10/21:英9月財政収支
-
10/22:英9月消費者物価指数(CPI)、英9月小売物価指数(RPI)、英9月生産者物価指数(PPI)、英8月住宅価格(ONS)
-
10/24:英9月小売売上高、英10月製造業・非製造業PMI速報値
米国
-
10/21:米10月フィラデルフィア連銀非製造業活動指数
-
10/23:米9月中古住宅販売件数
-
10/24:米10月製造業/非製造業/総合PMI(速報)、米10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)、米カンザスシティ連銀10月サービス業活動指数
-
9月CPIの発表日が10/24付近と報じられています。 (フィナンシャル・タイムズ)
📊 今週の想定為替動向
・ポンド/ドル(GBP/USD)
想定シナリオ:重たい展開。理由として以下。
-
ドル側で買い材料が揃う可能性(米CPI上振れ、対中交渉進展) → ドルが強めに出る展開。
-
一方、ポンド側ではインフレ・景気でサプライズ上振れが出ない限り、上方向の材料が乏しい。むしろ、インフレ鈍化・景気停滞の懸念がくすぶっており、ポンド売り圧力が出やすい。
-
したがって、ポンド/ドルは上値が重く、もしかしたら下振れ圧力も出る可能性あり。短期レンジでは「ドル堅め/ポンド弱め」の構図をイメージ。
-
ただし例外として、英国のインフレ指標(CPI・小売・PPI)が予想を上回った場合、逆にポンド買いが出る余地もあるため、「上振れに対する警戒」も必要。
・ドル/円(USD/JPY)
想定シナリオ:底堅め。理由として以下。
-
日本では、21日に臨時国会が召集され、高市早苗氏が首相に指名される可能性が高まっているという報道。それを受けて「新政権=積極財政=円売り/ドル買い」という見方がマーケットで意識されてきています。
-
また、米ドルの底堅さもドル/円にとって追い風。
-
ただし、既に「円売り期待」が織り込まれている可能性もあるため、急伸とはならず、「下げ渋り」からゆるやかな上昇というイメージが妥当。
-
とはいえ、米CPIの結果次第(ドルが一段と買われるかどうか)によっては、ドル/円の上振れもあり得る。
🔍 留意すべきポイント・リスク
-
米CPIが予想以上(=インフレ再燃)ならば、ドルが急伸→ポンド/ドルはさらに下落、ドル/円はさらに上方向となるリスクあり。
-
逆に、米CPIが「予想を下回る」(=インフレ抑制=利下げ期待再燃)場合には、ドルが弱めに出て、ポンド/ドルが上振れ、ドル/円が円買い(ドル売り)になる可能性も。
-
英国側データ(CPI,小売,PMI)において、サプライズ上振れが出るならばポンド支持となるため、ポンド/ドル下落だけを想定するのは「もしも」の裏切りリスクあり。
-
日本での政治面(新首相指名・政策期待)が想定以上に強く出ると、ドル/円での円売りが強まり得る。ただし、政策実行性・具体性が問われるため、あくまで「期待」での動きとなる可能性が高い。
-
全般に、「指標→為替」の反応は想定以上も以下も市場の“反応の度合い”が重要。例えば「予想通りなら反応鈍いが予想外なら大きく動く」という動きが想定されます。
🎯 今週の個人的まとめ・戦略的骨子
-
ポンド/ドル:今週は重め。ポンドの上昇材料が限定的な中、ドルが堅調ならば上値を抑えられ、むしろ下振れリスクあり。もしポンド/ドルでトレードを考えるなら「上値失敗」へのショートセットアップを警戒。
-
ドル/円:底堅め。ドル買い+円売りという流れが継続しやすい。ただし、すぐに強烈な上振れとはならず「ゆるやかに上昇」というレンジの可能性。ドル/円であれば「下がったところを買い場」として狙えるか検討。
-
特に、24日の米CPI発表が“イベント・リスク”として非常に大きいため、ポジション構築・ヘッジ設計ともにその結果を踏まえて慎重に行うべき。
-
英国データ(22日・24日)もポンド側の“逆サプライズ”材料になりうるため、完全にポンド売り一本とはせず「ポンド上振れもあり得る」という視点を持つ。